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トルコの茶目っ気にもう一度会いたい

by Takapi

「歴史を振り返れば、ずっと戦争に巻き込まれているようなものなの。だから何が起きてもみんな慣れっこなのよ」

2014年、夏。
トルコのカッパドキアとイスタンブールに行った。

もう一度行きたい国をひとつだけ挙げろと言われれば悩む間もなくトルコと答えるだろう。
それだけ魅力的だった。

諸問題が起きている今のトルコを見て、冒頭の言葉を思い出した。
ブルーモスクなどトルコの歴史的建造物を案内してくれたガイドさんが話してくれたことだ。

歴史に翻弄されながらも、どこか朗らかでゆとりさえ感じられたトルコの人たちが余計に恋しくなり、旅行時の写真を漁ってみた。

写真を並べて思ったのが人の写真が多いということ。
それだけ人懐っこい人が多いということでもあった。

そんなお茶目なトルコの魅力を少しだけ。

カッパドキアと岡村

不思議な景観を残すカッパドキア。
見渡す限りの岩。そして洞窟ホテルと気球。
これだけでもう一度は観に行きたいと思える場所だ。

もちろん景色は素晴らしかった。
それでも一番印象に残っていることと言われると宿泊先のホテルの「岡村」だ。

洞窟ホテルにチェックインを済ませ、チャイを振る舞ってくれる「岡村」。
日本語を勉強しているらしく、流暢な日本語で話しかけてくれる。
「名前はオカムラって言います。」
「??」
「ナイナイの岡村に似てるでしょ」
茶目っ気たっぷりのこの挨拶で一発で好きになってしまったのだ。
その後も岡村はいつも気にかけ、話しかけてくれていた。
日本の歌をYOUTUBEでかけたり(福山が多かったな。)、EFESビールが最高に美味しいことを教えてくれたり、家庭料理を一緒に作らせてくれたりと、兎に角楽しませてくれた。

「日本に興味があるんです。」
「ふーん。岡村、日本行きたい?」
「いつかは行ってみたい。そのために勉強してる。日本に行くのが楽しみなんだ。」
彼の願いは今叶ったのだろうか。
そうであることを祈る。

スケールと人懐こいイスタンブール

兎に角スケールが大きかった。

写真上2つは「ブルーモスク」。
写真左下はトルコ最古のモスク「イェニジャーミィ」。
写真右下はキリストとイスラムが共存している「アヤソフィア」。
宗教ですら共存できる寛容さこそ、トルコたる所以なんだと思う。

イスタンブールにいれば孤独になることはない。
とにかくいつでも誰かに話しかけられるから。

道端ですれ違う大学生も、レストランの店員さんも。

それがとても居心地が良かった。
こんな笑顔、なかなか出ない、という顔を引き出させるのだ。

チャイが溶かす国境

とあるキリムの雑貨屋に入った時のことだ。

いつものように店員の男性(僕と同い年くらい)が話しかけてきた。(この国はいつでも誰かが話しかけてくる)

「日本から?」
「そうです。日本語話せるんですか?」
「中野に5年住んでたんです。どう。チャイ飲みません。えっと。奥さんは雑貨選んでていいから。ゆっくり選んでね。」

とんでもないサービス精神だなと可笑しかったが、店先の階段に2人で腰かけて30分位話した。

大したことは話していない。焼肉はわさびで食べるべきだ、とか、そのわさびはこのスパイス王国にはないから高いんだ、という愚痴だったり、そんなことだ。
でもそれがすごく嬉しかった。

「タバコ吸う?」とすすめられ、既にやめていたものの「もらいます」と言ってもらったタバコの味が今でも残っている。
少し燻製のような香りがしたタバコだった。たぶんマルボロだし、燻製の味なんてしてないんだけど、なんだかそんな味として記憶されている。

ゆとりとは

僕はバッグパッカーのような旅行はしない。
個人旅行にパックを組み合わせたような旅が多い。
が故に旅先で会った人の多くは旅行してくる人を相手にしている人たちだ。

だからトルコ人全体がこんな人柄、という訳ではないと思う。

実際にガラタ橋から釣竿を落としている大人たちは静かで暗い表情をしていた人もいたし、バザールの前で子どもが物乞いをしているのも目の当たりにした。

決して裕福な国ではないと思う。
それでも(少なくとも)僕が見たトルコ人たちは一様にゆとりがあった。

ゆとりとは何か。
金銭的な余裕があることではないだろう。

おそらく、たぶん、固定された価値や基準に縛られないということなのではないだろうか。
そして目の前で起きることに動じないということ。

それはだから、寛容という言葉で置き換えられるかもしれない。

最後に

旅行の醍醐味のひとつに「また行きたい」というのがある。
その気持ちにさせるのが、おそらくそこで触れた人たちだ。
だから二回目に行く人のことを「おかえり」と迎えるのだろう。

そして、いつかまた会いたい誰かが遠い場所にいると“わかっている”ことが平坦な日常に少しだけゆとりを与えてくれるような気がするのだ。

トルコ、いつかまた必ず行きたい国。
「おかえり」と迎えてくれる人たちがいるから。

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