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「旅に出よう」とするここ5年くらいの感覚

by Takapi

「旅に出よう」
何十年も使い古されてきたフレーズだ

それでも
なぜだか最近は切迫感をもって
やたらと訴えてくるようになった


ここ5年くらいの感覚

言葉を伝える世界が拡がれば拡がるほど
伝えたい言葉が見つからなくなって

多くの人といつでも繋がれば繋がるほど
繋がりが足りないと不安になって

知ったと思っていたものほど知らなくて
気付かなかったものほど見ていたりして

そんな感覚


たぶん些々たる感覚
けれども
それは確実に決定的に
澱のように積もっていって
簡単に消えていかないこと
たぶん身体の方が先に分かり始めている

もっとちゃんと知りたい
もっと何かに共鳴したい

欲のような想いがまるで逆流する胃液のように
僕をいつも身体の奥の方から急き立てる

朝起きてから
通勤電車の中でも
オフィスの中でも
夕飯を食べてても
寝息を立てる寸前まで

それは僕を執拗に急き立てる

5年後
たぶん世の中はもっと便利になって
その分笑顔も増えることになるのかもしれない

それは分からない

それでも一度積もったこの澱のような欲は
いつまでも執拗に急き立てるのだと思う


目に飛び込んでくるものと見たいもの
聞こえてくるものと聞きたいもの

それを選り分けるチカラを
人間はきっと持っているのに
そのチカラがだんだん弱くなっている

見たいもの、聞きたいものを
探したいと思うこと
それはきっと「楽しみたい」という
能動的で肯定的な感情

そのチカラを取り戻すためには

目を閉じること
耳を閉じること

それが手っ取り早いのかもしれない

でももうそれはかなわない
拡がり過ぎて繋がり過ぎているから

そうであるとするならば


おそらく

まったく新しくてまったく知らない場所で
見たことも聞いたこともないものに触れること

それが唯一対抗できる手段なのかもと
そんな風に思っている


だから
「旅に出よう」
知らない何かを見に行こう、聞きに行こう。

おそらくこれは5年後も変わらない感覚。

そんなことを思いながら
明日も旅に出ようと思う

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Takapi
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